【インタビュー】松井酒造株式会社様

2026.07.01

1.概要

新入社員研修に伴う企業インタビュー:松井酒造株式会社

本稿は、2026622日から626日の間に行われた新入社員研修の一環として、京都の歴史と共に歩んでこられた老舗酒蔵・松井酒造株式会社様を訪問し、実施したインタビューをまとめたものです。

創業300年という言葉に惹かれ、業界は違いますが、同じ「モノづくり」をする会社として、ものづくりの姿勢や、取り組みについて勉強させていただきたいと思い、取材をお願いさせていただきました。

幕末の火災や近年の都市開発といった幾多の困難を乗り越え、2009年に酒蔵を復活させた同社の歩みや、データに基づく「サイエンスとしてのお酒造り」、そして伝統と革新を体現する先進的な取り組みについてお話を伺いました。異業界の視点からも大変示唆に富む、ものづくりへの真摯な向き合い方をここに報告いたします。

【話者紹介】

・インタビュアー

株式会社ピューズ 2026年度入社 愛澤 拓斗

・お話を伺った方

松井酒造株式会社 代表取締役 松井 治右衛門 様

2.京都の歴史と歩む老舗としての誇りと楽しさ

愛澤:幕末の火災や都市開発など、京都の歴史と共に歩んでこられた松井酒造様ですが、日々京都のど真ん中、鴨川のすぐ近くという立地で、老舗として働いていることに対して、どのような誇りや楽しさを感じていますか。

松井代表:お酒造りは、お米はもちろんですが、水が肝になるところが非常に大きいです。お米は乾燥穀物ですので遠方から運ぶことも可能ですが、水はそうはいきません。そのため、良い水のある場所でなければ良いお酒は造れません。

私たちの先祖は、良い水を探してこの場所を見つけました。この場所の井戸水でお酒造りができるということは、私たちにとって非常に意味深いことです。「良い水のある場所でなければ良いお酒が造れない」ということは、逆に言えば「良いお酒がある場所には、良い水が残っている」ということになります。美味しい日本酒がある地域にはきれいな水がある、ということをPRできるのは、酒蔵が持つ公共的な機能の一つではないかと考えています。

3.井戸水を地域へ開放する背景と歴史

愛澤:蔵の前の井戸水を地域の方に開放していらっしゃると伺いました。自社の酒造りのためだけでなく、地域に開き続ける背景には、どのような思いや歴史があるのでしょうか。

松井代表弊社の創業は1726年(享保11年)ですが、当時は兵庫県の北部に位置していました。その際、村が水飢饉に見舞われた時期があったそうです。その時に初代の松井治右衛門という者が井戸を掘り、運良く水が湧き出て村が潤ったという逸話があります。その水を使ってお酒造りを始めたという歴史があるため、そもそも私たちの始まりは「地域を潤すための水」がテーマだったと言えます。

そのため、井戸水は地域の公共財産であるという認識を持っています。井戸そのものは私有地にあるかもしれませんが、そこから湧き出る水はみんなのものです。ですから蛇口を設置し、一般の方にもご自由に汲んでいただけるようにしています。朝方になると、近隣のコーヒー屋さんやパン屋さんが大きなバケツを持って汲みに来られます。

また、井戸水は淀むと良くありません。水は流れがある方が良い水質を維持できるため、多くの人に使ってもらう方が流れが生まれて良いという側面もあります。これは自社のためにもなり、地域のためにもなる取り組みだと考えています。

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「水」についてお話してくださった松井代表

4.日本酒造りにおける水質の影響と、現代の成分調整技術への見解

愛澤:日本酒造りにおいて、水の性質は製品にどのような影響を与えるのでしょうか。

松井代表:古くから「軟水と硬水の違いが酒質に違いを与える」と言われています。ミネラル分(カルシウム、カリウム、リンなど)が多い水を硬水、それらが限定的な水を軟水と呼びますが、このミネラル分は酵母の栄養になります。酵母の働きは、糖を分解してアルコールと炭酸ガスを作ることです。酵母が元気よく発酵を進める(糖を食い切ってアルコールをしっかり作る)状態を促すのが、栄養となるミネラルを豊富に含んだ硬水です。

硬水で仕込むとアルコール発酵がスムーズかつ力強く進み、糖を食い切るため、甘みの少ないお酒に仕上がります。これを日本酒業界では「辛口」と表現します。つまり、辛口でアルコールがしっかりしたタイプができるのが硬水仕込みです。

一方で軟水は、発酵が穏やかに進むため、少し甘みが残ります。また、酵母に適度なストレスが与えられる環境になるため、フルーティーな香りを醸し出すようになります。これが「吟醸酒」などでよく見られる特徴です。そのため、軟水で仕込むと、少し甘口で香りの華やかなお酒になります。

日本は世界的に見ると総じて軟水の国ですが、その中にも硬水の地域があります。代表的なのが兵庫県の「灘」です。灘の水は比較的長く地中に滞留しているため、地中のミネラル分を吸い上げやすく、硬水になります。そのため、灘の酒蔵は辛口でキレのある「男酒(おとこざけ)」と呼ばれるお酒が多くなります。逆に京都は軟水の地域であるため、柔らかくて華やかな印象の「女酒(おんなざけ)」が多くなります。このように、水の違いが酒質に直接的な影響を与えています。

ただ、最近は技術の進化が目覚ましく、水の成分を調整してからお酒造りに使う酒蔵も増えています。不要な鉄分やマンガンを取り除く装置や、逆にミネラルを添加する設備を持つ大手酒蔵も比較的多いです。そうなると、水による地域差というのは本来あまり出にくくなってくる側面もあります。

しかし、私たちは分析の結果、深さ100メートルの井戸のうち、60メートル地点からお酒造りに最も適した水質のお水が出ることが分かっています。そのため、成分調整を一切することなく、ありのままのきれいな水をお酒造りに使用しています。良い水の場所を探してここを見つけてくれた先祖の功績のおかげで、京都らしいお酒が造れているのだと感じています。

5.地下鉄工事による断念から、2009年の酒蔵復活まで

愛澤:一度は地下鉄などの工事により水質が変化し、自社での醸造を断念せざるを得なかった歴史があるそうですが、そこから2009年に復活を遂げるまでのエピソードを教えてください。

松井代表:昭和後期のタイミングで、近隣で地下鉄の工事がありました。それまでは15メートルの浅井戸から水を汲み上げてお酒を造っていたのですが、浅井戸は地表面の工事の影響を受けやすく、水が出なくなる可能性や、水質が変わる懸念が指摘されました。ちょうど国内の日本酒の売り上げが下がり始めていたタイミングでもあり、私の祖父の代の時に、ここでの酒造継続や新しい設備投資は難しいと判断しました。

当時、同様の状況にあった複数社で合同会社を設立し、別の場所に製造を集約してブランドを生きながらえさせるという「集約製造」の時期が約35年続きました。

その後、私は東京の大学院にいたのですが、現在の会長である父から「酒蔵を復活させようと思うから帰ってこないか」と話をされました。そのタイミングで改めて深く井戸を掘ったところ、先ほど申し上げた素晴らしい水が出ることが分かり、2009年に酒蔵として復活を遂げました。

6.先達から受け継いだ精神と「サイエンスとしてのお酒造り」

愛澤:大手酒蔵での修行や、能登の杜氏の方との関わりの中で、現在の現場に受け継がれている教えや精神はありますか。

松井代表:私がここに戻ってきた時点では、日本酒について何も分かっていませんでした。そのため、最初は黄桜さんで勉強させていただき、その後、こちらの蔵が出来上がってからは、能登の杜氏に来ていただき、3年間 OJTの形で修業をしました。非常に厳しい方でした。

私たちは京都の都市部でお酒造りをしているからこそ、基本的には「お酒造りはサイエンス(科学)」であるべきだと考えています。造り手の経験や勘だけに頼るのではなく、データをしっかり取ることが重要です。そうでなければ、反省点を次回に活かして、より良いお酒を造っていこうという場合に再現性が保てないからです。

また、業界内の横のつながりについてですが、製造の人間は自社の技術をあまり隠さない傾向があります。一緒に勉強会を開催し、その年のお米の状況や新しい酵母の特徴などの情報をみんなで共有し、切磋琢磨しています。現在の国内の日本酒産業は厳しい状況にありますが、手を取り合って業界全体を盛り上げていこうという雰囲気があります。

7.日本酒の発酵システム「並行複発酵」の特殊性

愛澤:一般にはあまり知られていない日本酒の製造方法ですが、科学的にはどのような特徴があるのでしょうか。

松井代表:お酒造りの基本(アルコール発酵)は、すべて共通して「グルコース(ブドウ糖)がエチルアルコールと炭酸ガスに変わる」という化学式で表されます。

これはビールもワインも日本酒も全部これなのですが、そこに至るプロセスが異なり、これが日本酒の最大のロマンでもあります。

ブドウの果汁に最初から糖分が含まれているワインは、酵母を入れるだけで発酵する「単発酵(Simple Fermentation)」です。大麦を原料とするビールは、まず大麦のでんぷんを麦汁へと「糖化」させた後、そこに酵母を入れて発酵させるため、工程が分かれる「単行複発酵」です。電気回路でいうと「直列つなぎ」のようなシステムです。

対して日本酒は、「麹菌」がお米のでんぷんをブドウ糖に変える(糖化)工程と、そのブドウ糖を栄養にして「酵母」がアルコールを作る(発酵)工程を、一つのタンクの中で並行して行います。電気回路でいうと「並列つなぎ」であり、これを「並行複発酵(Multiple Parallel Fermentation)」と呼びます。

この並行複発酵は非常に高度な発酵技術であり、世界的に見ても非常に珍しいプロセスを持っています。私たちの蔵のTシャツや法被の袖には、海外の方にも一目で「お酒を造っている理系の蔵だ」と分かってもらえるよう、この化学式と並行複発酵の英語をデザインしてあり、商標も取得しています。

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松井酒造を代表する銘柄「神蔵」とアルコール発酵の化学式をあしらったTシャツ

8.機械造りと手造りの違い

愛澤:機械化に頼らず、あえて人の手による「手造り」にこだわっていらっしゃいますが、手造りだからこそ生まれる味わいの良さや違いはどこにあるのでしょうか。

松井代表:お酒造りには、毎年「制御できる変数」と「制御できない変数」が生じます。仕込みの配合や米の吸水率、発酵中の温度管理、目標とするアルコール度数などは人間がデータに基づいてコントロールできる変数です。しかし、その年のお米の出来栄えや、微生物(麹菌や酵母)がどのように生育し発酵を進めるか、という部分は完全には制御できません。私たちは条件を整えて、微生物が活動しやすい環境を作っているに過ぎないのです。

大量生産(機械造り)の場合は、こうした細かい個体差や情報を平均化して、どんな条件下でも安定して80点のお酒を造ることに優れています。

一方「手造り」の本質は、そうした細かい情報をすべて現場で拾い上げ、製品に活かしていく点にあります。ある程度のリスクを背負いながらも、その仕込みにおける100点満点を目指せるのが手造りの強みです。近年の気候変動の影響でお米が溶けにくい、水を吸いにくいといった事態が起きても、その情報をすべて製造プロセスにリアルタイムで反映できることこそが、手造りの良さであり、情報量の多さ(深み)に繋がると考えています。

9.退屈しないものづくりと、廃棄果実・ロスフラワーの活用(ジン「輪廻」)

愛澤:日本酒だけでなく、クラフトジンやサステナブルなリキュール造りなど、全く異なるジャンルへ挑戦された際、現場での試行錯誤はありましたか。

松井代表:ものづくりの仕事を長く続ける上で、最大の障壁になるのは「退屈すること(飽きること)」だと考えています。職人の世界で20年後も全く同じことをしていると想像したとき、優秀な人ほど「他にもできることがあるのではないか」と外へ目が向いてしまいます。だからこそ、少しずつ目線を変えながら別の世界に挑戦し、自分たちの日本酒を客観的に見つめ直すようにしているのです。

もちろん、日本酒と蒸留酒(ジンやラム)の製造は、魚屋と八百屋くらい全く異なる事業ですから、設備も知識もゼロからのスタートでした。本を買い漁り、海外の蒸留酒をたくさん取り寄せて「ああでもない、こうでもない」とみんなで独学で勉強し、今ようやく4年目を迎えたスタートアップのような状態です。

その中で生まれたのが、クラフトジン「輪廻(りんね)」です。ジンは法律上の縛りが比較的緩く、「ジュニパーベリー」さえ使っていれば、あとは様々な素材を重ねてオリジナリティを出せる面白さがあります。

私たちは、蔵でリキュールを造る際に出るレモンや柚子の皮、酒粕などの副産物をそのまま廃棄せず、ジンのボタニカル(原料)として再利用しています。さらに、近所のお花屋さんで、急なオーダーに備えて多めに確保され、使われずに廃棄されてしまう「ロスフラワー(主に百合や薔薇)」を買い取り、私たちの蔵で綺麗に咲かせてからジンの原料にしています。お花が一番香る瞬間を閉じ込んだジンです。

「環境を絶対に守らなければならない」という大層な義務感から始まったわけではありません。「捨てるのはもったいないし、かわいそう。アイデアとしてこれがあったら面白いよね」というワクワクするマインドが、巡り巡って生まれ変わるお酒「輪廻」というストーリーを生み出しました。

10.伝統と革新、これからの100年に向けたビジョン(アート・音楽・スポーツとの融合)

愛澤:近年、アートや音楽、アニメーションとのコラボレーションなど、新しい取り組みを次々と打ち出されていますが、その背景にある思いをお聞かせください。

松井代表:私たちは17年前に復活を遂げたばかりの、気持ちとしては「17年目の酒蔵」です。だからこそ、ここでしかできないお酒造りをしたいと考えています。

国内の日本酒の出荷量は昭和48年をピークに下がり続けています。特に若い世代の生活の中には、日本酒が身近にないことが多いのが現状です。お酒売り場を歩く機会自体が少ないでしょう。だからこそ、日本酒単体でアプローチするのではなく、アート、音楽、アニメーション、ゲームといった、日本が持つ強いコンテンツと組み合わせることで、生活の中に日本酒がある環境を作りたいと考えました。そうすれば、若い世代の方々にも「自分の人生のどこかに日本酒があるかもしれない」と興味を持っていただけるきっかけになると信じています。

そのため、ここからの100年は異文化との組み合わせに注力していきます。これまでに、アメリカのポップアーティスト「アンディ・ウォーホル」の展覧会公式コラボボトルを制作したり、地元のサッカークラブ「京都サンガF.C.」のオフィシャルスポンサーとして子どもたちの育成支援を行ったりしてきました。また、アニメ『僕のヒーローアカデミア』や『ハイキュー!!』の劇伴で世界的に有名な京都出身の作曲家・林ゆうき氏のスポンサーも務めています。林氏から「映画の音楽の何パーセントかは松井酒造のお酒の力からできた」と熱いメッセージをいただいたときは非常に嬉しかったですね。

伝統産業はやり方そのものを神聖視してしまいがちですが、ものづくりの会社の本質は「良いものを作ること」です。新しい技術が生まれれば、別の道も開けます。

オーストリアの作曲家であるグスタフ・マーラーが「伝統とは火を守ることであり、灰を崇拝することではない」という言葉を残しています。過去の形骸化したもの(灰)をありがたがるのではなく、その内にある熱意(火)を後世に引き継いでいくこと。これこそが、ものづくりに対する真摯な向き合い方であり、これからの100年、200年へ向けた私たちのビジョンです。

11.海外・若者層を惹きつけるデザイン戦略とパッケージの未来

愛澤:パッケージやキャラクターデザインにも、非常に強いこだわりを感じます。

松井代表:海外からの観光客や、日本酒に初めて触れるビギナー層にアプローチする上で、デザインの力は不可欠です。私たちはもうすぐ創業300周年を迎えるにあたり、コロナ禍の期間中にじっくり構想を練り、大人気イラストレーターの米山舞先生(『エヴァンゲリオン』の作画や『スプラトゥーン』のキービジュアルなどを担当)に直談判をして、オリジナルのキャラクターを描き下ろしていただきました。日本酒のキャラクターである「神蔵(かぐら)様」や、リキュールのキャラクター「蜜葉(みつは)ちゃん」です。

米山先生の人気は海外でも凄まじく、海外のお客様がこのイラストが印刷されたショッパー(紙袋)を見て「この袋をくれるならお酒をもう1本買う」と言ってくださるほど、強力な外交官として私たちを助けてくれています。自分たちが本当に良いと思える軸をブレさせずに発信すれば、国籍に関係なく「良いものは良い」と伝わるのだと実感しています。

また、環境配慮の観点から、パッケージには生分解性のある素材や、卵パックの素材をベースにしたモールド素材を積極的に採用しています。

さらに、将来的な物流のイノベーションとして「ビンからパウチへ」の挑戦も進めています。ガラス瓶は重く、割れやすく、海外へ生酒を輸出する際にはマイナス温度を維持するリーファーコンテナのコストがかさむという課題があります。パウチは紫外線を通さず、軽量で品質保持能力も極めて高いため、物流において非常に強いメリットがあります。

まだ世間一般には「パウチのお酒=安価なお酒」というイメージが根強いですが、まずは飲食店向けなどを起点に、このハイエンドな品質をパウチで届ける取り組みを普及させていきたいと考えています。将来的には、常温輸送でも中のマイナス温度をキープできる、魔法瓶のような軽くて割れない容器が開発されたら面白いですね。

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松井酒造オリジナルキャラクター「神蔵様」と「蜜葉ちゃん」デザインのショッパー

12.コロナ禍が生んだ「AR(拡張現実)ボトル」

愛澤:ボトル裏のQRコードを読み取ると動画が流れる「ARボトル」など、デジタル技術との融合も大変ユニークですね。

松井代表:コロナ禍で蔵見学にお越しいただけないお客様に、自宅にいながらにして酒蔵見学をしているようなワクワク感を届けたい、という想いから開発しました。スマホのカメラをかざすと、お酒を絞る工程など、1分間の製造動画が3種類ランダムでラベル上に浮かび上がります。

実は、本当はスマホすら使いたくなかったんです。映画『ハリー・ポッター』に出てくる、写真がそのまま動く魔法の新聞のように、ボトルのラベルそのものが勝手に動いてほしかった。そこで凸版印刷さんや大日本印刷さんといった日本のトップ印刷会社に直談判しに行ったのですが、「現代の技術ではまだ不可能です」と言われてしまい、断念してスマホを使ったARという形に落ち着きました。

ですが、私たちが生きている間に、いずれ「ラベルそのものが勝手に動いて、冷蔵庫を開けたら中のキャラクターが慌てて起き上がる」ような時代が必ず来ると信じています。その時には、常に私たちが先頭(トップランナー)に立っていたいですね。お客様に「置いてあるだけで楽しい、ワクワクする」と感じてもらえるようなものづくりを、これからも続けていきたいです。

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ロスフラワーで作ったジン「輪廻」とARボトルを採用した「神蔵(白)」

13.所感

今回、日本酒という全く異なる業界のお話を伺いましたが、そこで語られたのは「技術の限界に挑み、新しい価値を模索し続ける」という、私たちが目指すものづくりの姿勢と深く通ずる哲学でした。

時代に合わせて形を変え、ルールの中で最大限のクリエイティブを発揮していく松井酒造の姿勢には、私たち若い世代の技術者がこれからの未来を生きる上で学ぶべきヒントが詰まっていると感じました。

いつか完全自動運転が普及した車内で、誰もが気軽に日本酒を片手にくつろげるような未来や、軽くて割れない新しい素材のボトルが生まれる未来。そんな新しい時代を、先進技術と伝統の技で共にワクワクしながら創り上げていきたいと強く感じさせてくれる、非常に有意義で貴重なインタビューとなりました。(愛澤)

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